クレーム対応

 会社を経営している、あるいは事業を行っていると、クレームは付きものです。
 クレームの中にも、正当なものと不当なものとがあります。
 正当なクレームについては、お客様の貴重なご意見であり、会社や事業がより良くなるための宝と考えて、しっかりと耳を傾け、お詫びをし、改善に活かしていく必要があります。
 商品の不具合であれば、瑕疵担保責任や製造物責任等、責任を負うのは当然であり、それを免れることもできないので、責任を認めて対処をすることが、お客様の信頼や印象の回復にもつながります。
 自己に非があるのに、変に弁解や逆ギレのような主張をすることは、火に油を注ぎ、余計に信用を落とし、マイナスとなります。

 逆に、不当な要求であると認められる場合には、毅然とNOを言うことが大切です。
 企業としても、顧客の要望であれば何でも聞き入れなければならないわけではありません。
 不当に利益を求められているような場合は、きっぱりNOと言って断らなければ、相手がより大きな要求をしてきたり、相手が自分のネットワークを用いて同種の人を来させたりしないとも限りません。
 また、このインターネット社会では、「あそこはカモになる」という情報が拡散しないとも限らず、そこから更なる別のクレーマーが現れるようなことにもなり得ます。
 企業がクレーマーに折れて、特別の便宜や利益の提供をしていたことが発覚すれば、社会的信用の面でもダメージを受けかねませんし、不法なことであれば、それを弱みとして握られ、以後、脅しにより、関係がズルズルといつまでも続いてしまう等のおそれもあります。

 もちろん、相手の苦情内容の正当・不当の判断は重要であり、見極めは大切です。
 が、簡単にいずれかに割り切れるとは限らず、正当か不当か、どちらかよく分からない、という場合もあるでしょう。
 そのような場合は、どこまで受け入れたり、サービスをしたりするかの問題もありますが、一貫性という点で、なるべく類似の事案に対しては、同様の対応をするようにした方が良いでしょう。
 そのためには、対処法を勉強して知識を高めることのほか、苦情への対応記録を残しておいて、それを社内で共有し、今後の同様の事案には同様に対応をするなど、経験の蓄積も重要であり、後に活かすことが必要にもなります。
 経営者・事業者の方は、こうしたことにも留意をする必要があります。

 クレーム対応の問題についても、お気軽にご相談ください。