内容証明郵便

 内容証明郵便は、いつ、どのような内容の文書(郵便物)が、郵便局に差し出されたかを、日本郵便株式会社が証明してくれる形式の郵便です。
 弁護士が依頼を受けて、相手方に重要な通知書や請求書を出す時は、これを利用することが多いです。
 なぜ、このような郵便が必要なのかは、想像がつくと思いますが、「私は、この日に、このような内容の通知書を、間違いなく郵便局へ差し出しましたよ。」という証拠をしっかりと残すためです。
 ただし、厳密にいえば、内容証明郵便だけだと、「いつ、どんな内容の郵便物を、郵便局へ差し出したか」の証明にしかならず、そのような内容の郵便物が、相手に届いたことまでは証明されません。
 そのため、そこを証明するために、配達証明もセットで申し込むことが通常です。
 配達証明の場合は、郵便局員が、配達時に受取人からサインか印鑑をもらう形となり、何月何日に相手に配達したかを証明してくれるので、後で「通知書が届いたはず」「いや、受け取っていない」というような争いになったとしても、相手に届いたことが証明できるわけです。

 内容証明郵便を取り扱っている郵便局は、主要な郵便局に限られますし、文書の文字数・行数の制限や、同じ内容の文書を3通持参する必要等もあるので、作成して郵便局へ赴く前に、詳しいことは事前に確認をしておいた方が良いでしょう。
 最近は便利になって、インターネットで24時間差出手続の可能な、電子内容証明(e内容証明)サービスというものもあります。

 内容証明郵便は、弁護士にとっては、利用したことのない者はいないであろうほど身近なものですし、弁護士でない人でも、節目節目の意思表示を証明するのに、大変有用なものといえます。